クレジットカードミシュラン・ブログ -46ページ目

コンシェルジェという名のサービス(2)

 2000年9月に我が国で初めて,VISAプラチナカードが住友クレジットサービスから発行された。住友クレジットサービスは,従来の住友VISAゴールド2100をVISAプラチナに改めたもので,VISAプラチナは,発行カード会社(住友クレジットサービス)が提供するサービスを除いて,直接Asia Pacific地域を管轄するVISA International支部組織がサービスを提供するという国内発行の国際ブランドの中でも初登場のサービスだったと言えるのではないだろうか。

 中でもパーソナル・コンシェルジェと謳ったVPCC(ビザ・プラチナ・カスタマー・センター)は,24時間主に旅行を中心としたコンシェルジェ・サービスを提供しており,私も随分とお世話になった。住友VISAプラチナカード発行直後は,VPCCは東京デスクがあり,旅行以外のエンターテイメント等些細なことでも相談に乗ってもらえたが,2000年12月にはデスクはシドニーに集約された。それでもコンシェルジェ・サービスという看板はダテではなく,特にFAXやE-mailでの利用が可能であること,また,Asia-Pacific VISA PlatinumのWeb上からも利用が可能で,個人の手配旅行を含めかなり重宝するサービスであった。

 FAXでのやりとり(会員側からは,メールか電話で依頼することになる。)は私の場合でも数十枚にも上り,全て無料でやってくれたのが良かったと思う。私が依頼したのは,GW中の安価なレートでの航空機の予約,ホテルの予約,リムジンの手配,オプショナルツアーの予約等であり,航空券については,繁忙期であったため,福岡のJTBから直接自宅に送付があった。担当者はシフト制になっており,最初に依頼を受けた担当者が最後まで付いてくれることになるのだが,退社後は別の方が代わりに依頼を受けてくれるし,当然ながら申し送りまであったので,依頼したことはスムーズに流れていったようである。

 ただ,VPCCはVISA International,住友カードのプラチナデスクは住友クレジットがサービス提供を行っているため,それぞれの情報の共有はなく,場合によっては住友カードのサービスをVPCCで依頼したかった面もあったが,そのあたりは難しかったようである。

 残念ながら三井住友カードのVISAプラチナ会員は,2003年10月からVPCCを利用できなくなった。コストの関係だろうか,三井住友カードはVPCCのサービスを打ち切った。私の場合も,VPCCの担当者の中には,親しみを持った方も少なくなかったので,契約解除は本当に残念であった。2003年10月からはVPCCに代わり近畿日本ツーリストの子会社であるツーリスト・インターナショナル・アシスタンス・サービスになった。名称も三井住友VISAプラチナコンシェルジェデスクである。一方,VISA Infiniteのアジア・パシフィック地域での発行を受け,VICC(ビザ・インフィニット・カスタマー・センター)のサービスも始まり,VPCCのスタッフ数人がそのまま配転したようである。

 現在のところ,VPCCを利用できるのはCITIBANK VISA Platinumだけになるが,最近のサービスレベルはどの程度かは私にはわからない。以前のスタッフが健在であれば,いろいろとやってくれているものと思うのだが。。。

 「コンシェルジェという名のサービス」で述べた日本ダイナースの頃のダイナースやVPCCを利用してみて感じたのだが,この手のコンシェルジェを上手く活用するのも会員の依頼内容次第という印象を持っている。漠然とした依頼はいくらコンシェルジェサービスという看板を掲げていても,相手は困惑するだろうし,ある程度は利用する側で依頼内容を絞り込んだ上で利用すると期待はずれや間違いのない手配が可能になるのではないかと思う。また,安価なレートや優待等は,それほど期待はできない。繁忙期の手配であるとか,時差のある海外レストランの予約とか,Webでも実現が難しい部分で依頼すると利用者も重宝するのではないかと思う。海外旅行中の家族用の連絡先としてコンシェルジェサービスのデスクを使うのもいい利用方法かと思う。時差があったり家族が直接海外のホテル等に連絡を取るのも敷居が高い場合も少なくないだろうから。

つづく

コンシェルジェという名のサービス

 岩田昭男著「クレジットカードサバイバル戦争」(1995年1月,ダイヤモンド社)を見ると,アメックス・プラチナカードのエピソードとして次のことが紹介されている。

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「とにかくどんなものでも添えないサービスはありません」(アメックス)という究極のカードなのだ。たとえば,夜中の2時に電話がかかり,「明日の朝7時に帝国ホテル前にタクシーをつけて,その後部座席に1万円分の花束を用意しておいてほしい」というものや,「イタリア旅行に行くのだが,名前もわからないが,とにかく旨い店がある。その店主が最近店を閉じて故郷に帰ったというが,それがどこなのかはわからない。しかし,ぜひ行ってみたいので探してほしい」といった無理難題が持ち込まれる。ちょっと信じられないような話なのだが,このようなエピソードは枚挙にいともあがない。”

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 一方,ダイナースについては,

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”うちはカード会社ではなく,選ばれた会員のためのクラブです。 (中略) だから,サービスについても基本的な発想が違うわけです。会員が困っているときに本当に親身になって対応できるというのが強さなんです」(広報部)。たとえば,「今,アメリカのホテルにいる。とにかく早く,現金100ドル持ってきてくれ」「昇進記念のゴルフボールを配りたいが,30個だけその人の名前を入れて送ってくれ」という難題にも,できるだけ答えるようにしているという。”

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 実は,これらのサービスのことをコンシェルジェという名のサービスであるということは,私自身,後日身をもって知ったのであるが,確かに上記のようなサービスがあれば年会費が少々高くても使う人にとっては,便利なカードに違いない。

 日経トレンディ1998年3月号によると,アメックスは1997年6月頃あたりから,サービスメニューに謳っていないことは断るという方針に転換したようである。
 1998年にアメックス・ゴールドを取得した私にとっては,当時のサービスは年会費から見ても,期待はずれで,ネットの掲示板で繰り広げられる上位のプラチナに興味をそそられていたが,1998年当時でも,実際にアメックスに問い合わせたところ,例えば,「ゴールド会員であれば,海外においてもし,お気分が悪く,薬の用立てが必要であれば,宿泊先のホテルの部屋まで薬を届けることは可能です。」という説明もあり,コンシェルジェという名のサービスは海外では取りあえず存在しているように思えた。

 アメックスについては,古い会員の方から,謎のサービスはネット上の掲示板で随分と聞かされてきた。それだけ,会員の要望にはなるべく応えようというアメックスの方針があったからだと思う。残念ながら私がアメックスに加入した時期は,上記の方針転換時期とだぶるし,プラチナの年会費値上げがあった頃だったので,きめ細かいサービスができるような状況ではなかったのかも知れない。

 一方のダイナースは,実際にどの程度サービスをやってくれるかどうか試したことがある。例えば,「今,北海道の○○○ホテルにいる。カニが美味しい店を探して,ホテルまでFAXしてほしい。」などである。FAXで送られてきた回答は,しっかりしたもので,さすがダイナースと思ってしまった。年会費9,000円の日本ダイナースの頃の話である。この頃のダイナースは,対応一つとってもさすが!と唸らせられることが多かったと記憶しているが,母体がシティコープに変わってからは,試したことがない。

つづく

ETCカード年会費無料が拡大中!

 UCカードが,4月5日の引き落とし分から,従来500円の年会費が発生していたETCカード年会費の永年無料化を図ることになりました。ゴールドカードやヤングゴールドカード等は,以前から年会費無料でETCカードを発行していた訳ですが,これでUCの全カードがETCカードの年会費永年無料となります。

http://www2.uccard.co.jp/join/carlife/etc.html

ところで,カード会社のETCカード年会費永年無料化の状況を時系列で追っかけてみると,

OMCカード:2004年4月1日から年会費永年無料
http://www.omc-card.co.jp/company/news/2004/0331.html

AEONカード:2004年8月頃?
http://www.aeoncredit.co.jp/campaign/200408/03/

NICOSカード:2004年8月プレスリリース http://www.nicos.co.jp/card/lineup/etc_apply_holder.html

ORICOカード:2004年10月1日年会費永年無料 http://www.orico.co.jp/cardorder/etc.html

JACCSカード:2004年10月1日年会費永年無料
http://www.jaccs.co.jp/newsrelease/2004/041007.html

CFカード:2004年10月26日引き落とし分から年会費永年無料 http://www.cfweb.co.jp/card/06_45th.html

TS3カード:2004年11月2日引き落とし分から年会費永年無料 http://www.toyota-finance.co.jp/news/pdf/news_041013.pdf

UFJカード:2004年11月10日引き落とし分から年会費永年無料 http://ufjcard.com/card/card_etc.html

東急TOPカード:2004年12月10日請求分から年会費永年無料
http://www.topcard.co.jp/new/whatsnew/etc/etc.htm

JCBカード:2005年1月11日引き落とし分から年会費永年無料
JA-JCBカード:同
http://www.jcb.co.jp/jcb_nyukai/etc_card.JSP?1270026+3950+100+999999999

三井住友カード:2005年1月11日引き落とし分から年会費永年無料 http://www.smbc-card.com/mem/cardinfo/cardinfo8020085.jsp

SAISONカード:2005年3月4日引き落とし分から年会費永年無料
http://www.saisoncard.co.jp/lineup/ca049.html

JA-VISA/Masterカード:2005年3月7日引き落とし分から年会費永年無料
http://www.jacard.co.jp/service/service11.html

DCカード:2005年3月10日引き落とし分から年会費永年無料 http://www.dccard.co.jp/travel/etccard.shtml

UCSカード:年会費永年無料化時期不明
http://www.ucscard.co.jp/lineup/index.html

 Webで調べてみるとざっとこんなところでした。時系列でみると意外とUCは後発だったことがわかります。時代の流れでしょうか,年会費優遇措置は,半ば当たり前になってきているようです。

他では,期間限定で永年無料化のLIFE ,初年度無料のポケット,アプラスがあります。年会費の高いアメックスやダイナースは,レギュラーカードで初年度から525円かかります。

 ところで,アメックス ですが,本会員であれば5枚まで追加カードが発行されるようです。機会があれば他で複数枚の発行に対応しているカード会社を調べてみたいと思います。究極のサービスは追加カード有りで年会費永年無料でしょうかね。車が複数台ある方にとっては,朗報でしょうから。

JCBカードのLove Mom.(ラブマム)

 JCBカードが,出産・育児期の「新しいママとキッズのライフスタイル」を提案する新サービス「Love Mom.(ラブマム)」を開発し,2005年4月20日(水)より会員募集を開始するようです。

http://www.jcbcorporate.com/news/dr-392.html

 カード会社による子育て支援サービスは,住友クレジットサービス(現三井住友カード)とJCBが以前サービスを提供していましたが,いつの間にか立ち消え,その後は,同類のサービスはありませんでした。

 今回のサービスでは,年間サービス料850円で,

1 東京ディズニーリゾートでのサービス
2 全員プレゼント
3 各種優待
4 専用のポイントプログラム(Oki Doki Love Mom.専用コース)
5 ファミリー安心補償
 本サービス会員の,「怪我による7日間以上の入院」に対し,見舞金(1万円)進呈
6 会員限定情報提供
 会報誌「Love Mom.NEWS」(毎年7月・11月送付),Webやメールマガジンでの情報提供。

のサービスを提供するもの。以前の方がより子育て支援という形が鮮明だったのに比べると,提携会社との連携強化が中心のような気がするのは私だけでしょうかね。

 ちなみに2000年頃の住友クレジットの「子育て応援クラブ」では,

1 赤ちゃん用グッズセットプレゼント(3点)
2 通販カタログ4種類送付&割引サービス
3 お買物情報誌サービス
4 オリジナルポストカード割引サービス
5 子育て用品レンタル割引サービス
6 出産準備金立替サービス

のサービスで入会金1,575円,年会費2,100円と少々割高な上,今ひとつだったような記憶があります。JCBの分の資料は紛失してしまったので,比較はできませんが,JCBの方が良かったような記憶があります。

 JCBのLove Mom.は年間サービス料850円ということなので,上記サービスに興味がある方は,資料を請求してみるのはいかがでしょうか。

三井住友カードが4月から利用限度額変更を実施

 昨日,三井住友カードから,利用代金請求明細書と共にカード利用限度の変更の案内が送られてきました。いわゆる枠の変更ですが,これまでカード利用限度とメンバーズローンを分けて限度が設定されていたのに対し,新しい利用限度額設定方法では,従来のカード利用限度とメンバーズローンが合算され,総利用枠に改められ,メンバーズローンは,キャッシングリボに,国内キャッシュサービスは,キャッシング一括として改められました。

 具体例では,

カード利用限度:40万円,国内キャッシュサービス:10万円,メンバーズローン:20万円の方は,

総利用枠:60万円(カード利用限度+メンバーズローン),キャッシング利用枠:30万円/内キャッシングリボ:30万円,内キャッシング一括:10万円(国内キャッシュサービス+メンバーズローン)

となります。

 つまり,ショッピング専門にカードを使っている方は,従来のメンバーズローンが利用限度に加算されるので,全体枠の増,メンバーズローンをよく利用する方は,キャッシングリボ枠の増となるようです。

 しかし,私の場合だと今回の変更で,SMC-VISA-Ptが400万円弱のショッピング枠を貰うことになりますが,んなに使わないって!!と言いたいところでしょうかね。

不正検知システム

 恥ずかしい話であるが,実は,数年前NICOS-VISAカードをスキミングされた経験があります。怪しい店であったのは確かで,財布に残金が少なくなっていたので,カードを店員に渡したら,その店員は別室に行きそのままカード情報を盗まれたようです。決済は,普通どおりでしたが,オンライン決済のCAT等ではなくインプリンター方式でした(ちなみに加盟店契約は三井住友カード。)。

 後日,NICOSカードから職場に電話があり,カードが不正利用されていることを知らされました。カード会社のセキュリティ対策のお陰で,私自身はカード番号が変更される程度のことですみましたが,不正利用の額をそのまま請求されたらたまったものではありませんよね。このときばかりは,NICOSカードを使って良かったと思いましたね。

 ということで,各カード会社のセキュリティ対策について調べてみました。多くのカード会社は,不正検知システムを導入しているわけですが,最も使われているのは,フェア・アイザック コーポレーション社のFalconが有名なようです。

 Falconは1997年8月に住友クレジットサービスが国内で初めて運用を開始しましたが,他にFalconを導入しているカード会社は,VISAジャパン各社,DCカード,JACCS,LIFE,ORICO,CF,APLUS,GC,SAISON,OMC,AEON,トヨタファイナンス,ACOM,出光クレジットなどがあります。アプラスのWebでは比較的わかりやすく記載があるので,システムの大まかな概要はわかるかと思います。

 私のカードが実際に不正利用された時には,CSKが開発したPRISMが活躍したようです。他にはUFJが導入しているSNIPERやJCBが開発したFDS,その他,IDSといった不正検知システムもあります。

 先日,クレジットカードの暗証番号について書きましたが,クレジットカードのスキミングは,主にショッピング機能について不正利用されるケースが多く,キャッシングが会員とATMの間の金融サービスであることに対して,ショッピングは,会員と加盟店とカード会社と3社契約になっているため,その分だけ不正検知する時間的な余裕があるように感じます。ただ,実際の不正検知システムについて,最終的に人の手によりチェックを行いますから,例え本人であっても日頃のカードの稼働パターンと異なるような購入パターン又は高額商品等換金性の高い商品を購入する際は,不正検知システムによりチェックされる可能性もあります。

 加盟店のキャッシャーで比較的チェックが入ると言われているアメックスの場合は,システムは独自のものを使っている様子で,以前人の手によるチェックが多いという話を聞いたことがあります。

 加盟店のキャッシャーで,よく電話による本人確認を取られて恥ずかしい思いをしたという人もいるようですが,高額商品(時計,アクセサリー,ブランド物のバック等であり高額の物)又は換金性の高い商品(パソコン,ゲーム機,DVDレコーダー等)を複数購入する場合は,事前にカード会社に連絡を行うなどするとスムーズに行くのではないかと思います。ただ,以上の商品であっても,不正検知システムやチェックを行うカード会社社員の方が,当該会員の通常の購買パターンとそれほど変化がないと認知すれば,キャッシャーで確認の電話はないと思われます。

 さて,スキミングされない為やトラブルに巻き込まれない為にはどうするか!?

1 怪しい店ではカードを使わない。
2 カード毎の購買パターンを決める。
3 メインカードとその他の用途のカードを分け,例えばオンラインショップや飲食店等はメインカード以外のカードを利用する。
4 常に請求明細書とG-CATレシートとのチェックを行う。
5 財布には複数のカードをなるべく入れずに,分散化を図る(オンラインショップ用のカードは自宅に厳重に保管するのも悪くないかも)。

 あたりでしょうか。日本のカード会社では,ほとんど不正検知システムを導入しているはずですから,カード会社毎の差は少ないと思われますが,できれば不正検知システム等のセキュリティ対策を十分におこなっていると思われるカードを使った方がいいかも知れませんね。

ダイナースクラブの歴史

 先日,ダイナースの誕生秘話の話題を書いたので,アメリカのダイナースクラブの歴史を中心に追っかけてみたいと思います。

 USの文献を見ると,ダイナースクラブがクラブ組織を構築していったというよりは,新しいビジネスモデルであるクレジットカードの創世記に資金面,営業面で苦労していたということが窺えるような気がします。

 特にアメックスがクレジットカード事業に参入してからは,ダイナースクラブの優位性が失われていった感じでしょうか。また,発案者であり創業者の一人であるフランク・マクナマラは,新規のクレジットカード事業がセールスマン以外には浸透しないと考え,創立の翌年にはダイナースクラブから去っています。このエピソードは,「会員クラブ」を作ったとされる逸話が完全に誤りであることを暗に示しているような気もします。

 世界規模でのダイナースクラブ特有のフランチャイズ制が,アメリカやヨーロッパ,或いは日本でダイナースクラブの戦略を異にしたこと,また,本国アメリカで苦戦を強いられてきたことなどから考えると,現在日本でのダイナースクラブのイメージが,日本ダイナースクラブの努力とそれをささえた会員によるものであることが大きいと思われます。

 なお,参考文献は下記に記しました。誤りや追加情報については,今後,記事編集により改めさせて頂きたいと思います。

 また,通常の文字太さは主に日本以外のダイナースクラブの出来事を,太字は日本ダイナースクラブの出来事を記しています。

1949年 創業者たちの出会いよるダイナースクラブ設立
 フランク・マクナマラ,ラルフ・シュナイダー,アルフレッド・ブルーミングデール(資本比率:マクナマラ70%,シナイダー及びブルーミングデール15%づつ)
※初期のダイナースクラブのクレジットカードは「小冊子」

1950年 フランク・マクナマラ事業から撤退

1951年 海外進出(最初のフランチャイズはイギリス)

1954年 年会費徴収(5US$)

1956,1957年 ダイナース側からアメックスに買収打診(実現せず)

1950年代後半 ラルフ・シュナイダー死亡

1960年12月2日 富士銀と日本交通公社出資による日本ダイナースクラブ設立(24番目)

1961年 日本ダイナースが全世界に先駆けてプラスチック製カードを発行

1961年7月 「Diners' CLUB MAGAZINE」発行

1961年12月 全世界のダイナースクラブの「小冊子」がプラスチック製カードに
 
1965年 チェース・マンハッタン銀行がダイナースクラブを買収検討

1967年 クレジットカードによるキャッシングサービス開始

1968年 高級カード発行を検討(実現されず)

1969年 コンチネンタル保険がダイナースクラブを買収完了

1970年 ダイナースクラブ倒産危機(クィーン・メリー号修復事業により)

1971年 ダイナースクラブ業績回復

1978年 国内初の海外国内共通インターナショナルカード発行
 ダイナースマークの変更


1980年12月12日 シティバンクがダイナースクラブを買収(会員数90万人/US)

1981年 ブルーミングデール死亡

1987年 ダイナースクラブの発行枚数120万弱,取扱高49億$

1993年 US連邦政府の公式カードとしての契約解除

2000年 シティーコープが日本ダイナースクラブを買収
 付帯サービス強化による年会費値改定 9,000円(税抜き,本会員)から15,000円


2002年 USシティバンクがダイナースクラブカルテブランシェ発行,アラブ首長国他がダイナースクラブ・エクスクルーシブ発行,シティーコープダイナースジャパンがダイナースクラブ・プレミアムカード発行

2004年 シティコープダイナースジャパンとシティバンクカードが統合され,シティカードジャパンに

参考文献:L.マンデル,「アメリカクレジット産業の歴史」,日本経済評論社
 岩田昭男,「クレジットカードサバイバル戦争」,ダイヤモンド社
 シティコープダイナースジャパン,「SIGNATURE 9月臨時増刊」,2000年9月
 Web版「クレジットカードミシュラン」

踏み絵(アメックスゴールドカード・インビテーション)

 プラチナのインビテーションでなくて申し訳ないが。。。
アメックスから3回目のアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのインビテーションが来ました。内容は,申込書とイメージパンフが入っており,申込書を記入して送り返せば,ゴールドに切り替えるというもの。

 このカード,サービスはほとんどグリーンと変わらないのだけど,カードフェイスは実はなかなか気に入ったりしています。イメージ的に,なんとなくアメックスゴールド,ロレックス,メルセデスベンツとつながってしまうのは私だけでしょうかね。

 ただ,以前ほどの敷居の高さはないし,どちらかといえば銀行系ゴールドの方が取得(年収500万円以上及び30歳以上の銀行系ゴールドね。)は難しいと言えるのですけども,見栄を張るには最高のカードかも知れませんね。

 私の場合,アメックスゴールドは,1998年に一度取得したことがあり,今回のインビテーションに応じると,次が見えてくるはずかな?なんて踏み絵みたいに思ったりしています。以前からグリーンからプラチナへのアップコンバージョンはまれにあるようですが,私の場合は,ゴールドカード取得(おまけにゴールドからグリーン,グリーンからブルーへのダウンコンバージョンした経緯もある。)の履歴があるため,さすがに2段階昇進はなさそうです(笑)。

 ちなみにアメックス側が出しているグリーンとの差は,

1 オーバーシーズ・アシスト(日本から使えなければグリーンと一緒かな)
2 旅行傷害保険(利用付帯もグリーンと一緒)
  保障費用の上乗せはあります。
3 IMPRESSION GOLD(ゴールド:毎月,グリーン:2ヶ月毎)


逆にグリーンしかできないことは,成田空港や関西国際空港での,

1 無料ポーターサービス
2 手荷物無料宅配サービス
3 エアポート・アシスタント(成田のみ)
4 海外用レンタル携帯電話特別割引



5 トラベル・バリュー・ギフト
6 マイ・プレイス・キャンペーン

などでしょうか。
 ある意味,グリーンの方がサービスが多い気もしますが,年会費分の明確な差はないといってもいいような気がします。空港ラウンジ利用についても差はありませんし。。年会費が高いのとカードフェイスが変わるくらいかな!?

 そうそう,隠しサービスとして,アニュアルサマリーがあるようですが,今でも有効なのかしら。。。

年会費値上げのお手紙

 我が家にもアメックスから年会費値上げのお手紙が来ました。2005年2月の通知なので,かなり遅れて届いたといってもいいかも知れません。

年会費は,10,500円から12,600円の2,100円の値上げになります。アメックスでは,数年前のプラチナカードが6万円から8.5万円に値上げになった以来のデキゴトではないかと思います。

 さて,手紙の中にはサービス追加のパンフレットが入っており,下記のサービスが追加されたと記してあります。

1 無料ポーターサービス(成田空港と関空空港)

2 手荷物無料宅配サービス(成田空港と関空空港)

3 エアポート・アシスタント(成田のみ)

4 海外用レンタル携帯電話特別割引(成田空港と関空空港)

5 空港ラウンジ増加(3ヶ所増加)

6 トラベル・バリュー・ギフト(前年度に50万円以上決済した会員に,成田エクスプレスグリーン乗車券を進呈するもの。)

7 マイ・プレイス・キャンペーン(高島屋,伊勢丹,三越,ENEOS,au,Vodafone,有料道路のうち1加盟店を登録することで,ポイントが2倍になるというサービス)

 個人的には,空港ラウンジサービスの実施に伴い,コストバランスが若干悪くなったため,年会費の値上げをせざるを得なかったと思っておりますが,成田や関空を利用する会員の方にとっては,メリットがあるのではないでしょうか。

センチュリオン・カード会員の皆さまへ

 クレジットカードミシュラン のRare Forumの登録の方から,アメックスセンチュリオンに関する資料を提供して頂きました。有り難うございます。

 2005年版のFINE HOTELS & RESORTS及びSMALL LUXURY HOTELS OF THE WORLD - 2005 CENTURION DIRECTORY - です。SHLの小冊子を見ると,センチュリオンの発行国リストが記載されており,日本,英国,ドイツ及びUS以外では,オーストラリア,フランス,香港,イタリア,メキシコ,オランダ,スペイン,スエーデン,スイスで発行され,その他にInternational Dollar CardとInternational Euro Currency Cardというのが存在しているようです。



 FHRでは,2005年に36軒のホテルが加わっているようです。アメックスのマーケティング部長名の文書では,「ザ ブルガリ ホテル,ミラノ」,「マンダリン オリエンタル,ワシントンDC」,「ザ クラレンス」,「ホテル グリッティ パレス」が加わっていると記載があります。FHR及びSLH共にアメックスプラチナとセンチュリオン共通のサービスで,SLHでは日本国内のホテルはなく,FHRでは,フォーシーズンズ椿山荘,ホテルオークラ,パークハイアット東京,ホテル西洋銀座の記載があります。FHRの特典は,「部屋のアップグレード」,「朝食2名分無料サービス」,「16時までのレイトチェックアウト」あたりでしょうか。